室次醤油と小田こんぶ
『室次醤油』は
天正元年(1573年)に室屋儀右衛門(内田十内)が「室屋」の屋号で創業しました。
北陸街道と三国街道が合流する交通の要所で、糀・酒・味噌・醤油業を始めました。
元禄2年(1689年)に室屋4代目の次左衛門が醤油専業の屋号を「室次」としました。
昭和37年(1962年)に室屋4代目次左衛門が株式会社室次を設立、戦後を多角経営で乗り切っています。
『小田こんぶ』は
大正7年(1918年)に大阪の商家出身の小田はま(はまさん)が小田浜商店として創業。
福井の地に昆布ありをうたい、原藻の昆布や自家製佃煮の販売を始めました。
当時では斬新な昆布ギフトの販売を試みるといったバイタリティのある商売熱心な名物おかみでした。
2018年9月、小田こんぶ継承者不在の為、室次醤油が事業の引継を始めました。
2019年5月、株式会社小田こんぶを設立し、本格的に事業を継承しました。
2020年6月、『室次醤油』と『小田こんぶ』の共同オンラインショップ『むろや丸』を立ち上げました。
共同オンラインショップ『むろや丸』では、食品添加物を使用しない醤油製品各種、北海道産の原藻昆布、福井特産の手かきおぼろ昆布など、私たちの食に欠かせない醤油および昆布製品を販売しております。
『むろや丸』とは、室次(室屋)が江戸時代に所有していた北前船の1つです。大阪から瀬戸内海、山陰、北陸、東北を経て北海道に至る西廻り航路に従事していた北前船は、荷物を運ぶ運賃を利益とするのではなく、船主が自ら物資を買い集め、寄港地で売りさばくという経営手法を特色としていました。
当時の物流の90%は西廻り航路であったとされ、室次の醤油や北海道の昆布は、全国の人々に届けられました。こうして室次は国内最大級の醤油蔵元となり、日本から初めて醤油をヨーロッパへ輸出しました。また、北陸や大阪で昆布の文化が広がったのも、北前船が北海道から運んだものです。