会社案内・歴史
概要
会社名 | 株式会社 室次(むろじ) |
---|---|
「室屋」創業 (糀・酒・味噌・醤油業) |
天正元年(西暦 1573年) |
「室次」創業(醤油専業) | 元禄2年2月(西暦 1689年) |
設立(株式会社) | 昭和37年7月4日(西暦1962年) |
資本金 | 38,000,000円 |
本 社 |
〒910-0018
福井県福井市田原2-4-1 電話 0776-22-2001(代表)
FAX 0776-22-2031 |
醸造場 |
〒910-0018 |
市場工場(ハラール認証) |
〒910-0837 |
取扱商品 | 醤油、昆布、塩、油脂、石油、再生油 |
沿革(歴史)
天正元年 (1573年) |
戦国大名の朝倉家家臣であった当主(家来も数名いた)は、織田信長との戦で全員討ち死にし、残された女・子供で、柴田勝家が北ノ庄城下を作る時、上神明町(現在地:福井市田原)で酒・醤油・味噌・糀業を始めた。室屋創業。 創業者の室屋儀右衛門(内田十内)は10歳に満たない子供であった。 この地は北陸街道と三国街道が合流する交通の要所で、上水道(のちの芝原上水)が流れ、醸造に最適な場所であった。また、この頃の醤油は味噌の下にわずかに溜まる「溜まり醤油」で、量が少なく、非常に高価な物であった。 |
---|---|
元禄2年 (1689年)2月 |
室次創業。 室屋4代 次左衛門が、遠く和歌山県紀州湯浅で、この頃確立された大量生産が可能な「こいくち醤油」の醸造法を学び、酒の醸造設備を変更、本格的に醤油の大量生産を始め、醤油の専門醸造場として、屋号「室次」を創業した。これにより、価格の安い醤油を大量に造る事ができ、一般庶民も醤油を使う事が出来るようになった。この頃から醤油が急速に広まり、舟・大八車を使って各地に配送した。また、丁稚で入った職人が「のれん分け」で各地で醤油を造りはじめ、福井の醤油屋が形成されていった。江戸時代の醤油1升の価格は、酒の大吟醸1升の価格より高かった。 |
元禄16年 (1703年) |
室屋惣右衛門(室屋次左衛門の弟)は三国に分家し、三国室屋創業。醤油業を営なむ。 二代惣右衛門は回船業を始め、豪商(内田家)となる。幕末、醤油の輸出に大きく関わる(※1) |
安政6年 (1859年) |
幕末頃の福井藩の財政は最悪であったが、松平春嶽公の命を受けた由利公正は長崎に越前蔵屋敷を建て、出島から、ヨーロッパへ生糸や醤油(ソイソース(英語)・弊社商品名「菊醤油」)を輸出し、福井藩の財政を建て直した。この時輸出した醤油を再現した醤油が「幕末のソイソース」である。 この頃、室次は福井県最大(生産量 3000石、約540,000㍑/年)の醤油屋で、八代亀十郎(30歳)は福井藩に協力し、室次中興の祖となる。 |
文久3年 (1863年) |
坂本龍馬が福井藩主 松平春嶽公から5千両(福井藩の年間予算約10万両)借金し、「神戸海軍塾」を設営。 |
明治5年(1872年) | 岩倉具視・由利公正 視察団一行は、オランダで幕末に輸出されていた弊社醤油「菊醤油」を確認(※4)。この頃の店舗の間口は22間(40m)あった。 |
明治35年(1902年)3月 | 福井大火。 |
昭和20年(1945年)7月 | 福井大空襲。 |
昭和23年(1948年)6月 | 福井大震災。 |
昭和23年(1948年)7月 | 福井大水害。 |
昭和37年(1962年)7月 | 大火・戦災・地震・洪水など、甚大な被害を何回も受けたが、そのつど建て直し、この年、しょうゆ油・植物油・ラード・油脂部門を独立させ、資本金200万円にて、株式会社 室 次 を設立し、石油製品の販売を開始。 |
平成22年(2010年)2月 | 資本金3,800万円に増資。 |
平成23年(2011年)3月 | 「菊醤油」の復刻版・天然醸造しょうゆ「幕末のソイソース」の販売を開始。 |
平成24年(2012年)3月 | 日本初、無塩魚醤入り減塩しょうゆ「旨醤(うましょう)」を福井県立大学と共同開発し販売を開始。 |
平成26年(2014年)1月 | 骨抜き「しょうゆ一夜干し」の販売(現在は終売)を開始。 |
平成26年(2014年)2月 | 北陸初、福井県立大学内バイオインキュベーションセンター(のちに大学外へ移転)にてハラール認証取得 |
平成26年(2014年)3月 | 世界初、アルコール分0%魚醤油「福むらさき」を開発し販売を開始。 |
平成27年(2015年)1月 | 「幾久志やうゆ」の復刻版・天然醸造しょうゆ「龍馬」の販売を開始。 |
平成27年(2015年)9月 |
メレンゲ菓子「ピュアロッシェ」の販売(現在は終売)を開始。 |
平成28年(2016年)1月 | 粉末醤油「黄金ソルト」(のちに「黄金ソルト熟成醤油」に改名)の販売を開始。 |
平成29年(2017年)1月 | 「黄金ソルト」シリーズとして、「熟成醤油」「わさび醤油」「にんにく醤油」の3種を販売開始。 |
平成29年(2017年)6月 | 粉末だし調味料「さばだし粉末」およびベジタリアン対応の粉末醤油「天然醤油パウダー」(のちに「天然醸造醤油パウダー」に改名)を販売開始。 |
平成30年(2018年)9月 | 創業 100 年の老舗昆布屋「小田こんぶ」業務引継。 |
令和元年(2019年)5月 | 昆布業を事業承継し「株式会社小田こんぶ」設立。 |
令和2年(2020年)5月 | 室次醤油と小田こんぶの共同ショッピングサイト「むろや丸」の運営開始。 |
(※1)幕末、由利は数社の醤油をかき集め輸出した。一番多かったのが室次の『幾久志やうゆ』『菊醤油』(きくしょうゆ)であった。
(※2)室次分店は物流基地でもあり、九十九橋の舟着場まで100mほどで、原料の一時置き場であると同時に、ここから舟で醤油を三国、鯖江、勝山、大聖寺、敦賀まで運んでいた。(江戸時代は遠距離輸送は舟だった)
(※3)室次分店は明治の後半頃、物流が舟から荷馬車・鉄道に変わったため、福井市みのり(屋号:大町屋)に移し、この跡地に吉田病院を建てた。
(※4)福井県立図書館 松平文庫 三好波静略伝に記載